街も人も変わりゆく


アンヘレスという街に通うようになって10年以上が過ぎた。
その間に街並みも、そして行き交う人々も激変した。

メイン通りにはコンビニもファストフードも無かったのに、
今では目の前に巨大なショッピングセンターがそびえている。

訪れる観光客数に対しまともなホテルは数が限られ、
歓楽街の中心に位置するリゾートホテルは常に満室。
ところが今では毎月の様に立派なホテルが新規でオープン。

ホテルの建設ラッシュは留まる様子を見せず、
既に客の奪い合いが始まっている。
件の元人気ホテルはいつ行っても部屋が空いてるそうだ。


街を歩いていると自然に知り合いが増えるのがフィリピン。
いつも声をかけてくる路上の物売りと簡易食堂で遭遇し、
そいつの分も払ってあげたらやたらと懐いてきた。

でもある日を堺にその物売りの姿を見かけなくなり、
他の物売りに聞いても誰も消息を知らなかった。
そして誰も気にしていなかった。

路上で海賊版DVDを売っていた女が行方不明になり、
店を継いだ妹に「姉を知らないか」と泣きつかれた事もあった。
仕入れに行ったきり帰ってこないという。

姉の子供を引き取って育ててるという妹に、
偶然撮ってあった姉の写真をプリントして渡したら、
「姉さんの唯一の写真だ」と泣き笑いしながら大喜びしていた。


そして今回も昔からの知り合いの姿が見えなくなった。

老舗のレストランの入口でいつも目を光らせている警備員。
その姿を写真に撮り、カレンダーにして後日プレゼントしたら、
私の姿を見つけると遠くからでも手を振ってくれるようになった。

彼がいつも座っていた場所で、
見慣れない若い男が目を光らせて警備を引き継いでいた。
あの警備員がどうなったかを聞いても若者は知らなかった。


アンヘレスに毎月のように通ってる日本人がいた。
でも風のうわさだとつい最近亡くなったそうだ。
2ヶ月前にアンヘレスで会ったと言う人から聞かされた。

見るからに不健康そうな体型だったし、
50代だそうなので驚く事では無いのかも。

気がつけば私もアンヘレスでは古株になっていて、
ちょっと歩くだけで方々から声をかけられる。
でも急に行かなくなっても誰も気にしないんだろうな。

金がなくとも健康が一番だな。
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旧『ご乱心日記』
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